昨年8月にパリアメリカン病院の日本人担当医師として着任いたしました、三村佳弘と申します。この場をお借りして、僭越ながら自己紹介をさせていただきたいと存じます。
私は昭和49年に兵庫県で生まれました。
1999年に東京大学を卒業し、最初の1年を泌尿器科で研修し、翌年転科して皮膚科医となりまし た。そこでは皮膚科一般の診療にあたった他、膠原病の診療および研究に力を注ぎ博士号をとりました。膠原病を診るためには皮膚科だけでなく内科的素養も必要だと思い、2006年渡米しニューヨークの私立病院で内科医となりました。米国内科専門医の資格取得後は日本に帰ってまた皮膚科医に戻るつもりでしたが、たまたまアメリカン病院で日本人医師の募集があることを知り、運良くパリに住むことになりました。
ニューヨークに行ったときは患者さんもアメリカ人、同僚や上司もアメリカ人という状況で、英語の下手な私は、最初の半年くらい、まさに五里霧中という感じで日本に帰りたくて仕方がなかったです。その後、アメリカ人のウェルカム精神にも支えられ、ニューヨークを心から楽しみ、好きになりました。
ニューヨークに住んでいた頃、初めてパリを旅行し、その完成された町並みを見て感動し、とても気に入りました。ですから今回パリで働く機会を得られたことに感謝しております。
私は英語も得意とまでは言えませんが、フランス語に関してはゼロからのスタートです。幸い患者さんは日本人の方ばかりですし、他のドクターとは英語で会話しておりますので日常診療ではあまり不自由しておりませんが、この町をより楽しむにはもう少しフランス語を勉強しなくてはと思っております。
着任から早くも9ヶ月が過ぎました。在住の方や旅行者の患者さんから日本人の先生でよかったと 言って下さるときがあり、私も今の仕事にやりがいを感じております。企業検診も行っていますので、海外で戦う日系企業の駐在員さんと接する機会も多いで す。そのためか、最近は日系企業を心の底から応援するようになり、経済ニュースをみては一喜一憂しています。
これからも日本人コミュニティに支えられつつ、日本人の皆様が健康にパリ生活を送られますよう、日々診療をさせていただきたいと思います。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。
『三村先生には今後定期的に健康関連のコラムを執筆いただけることになりました。
今後HPに順次掲載される予定ですのでお楽しみに。』