仕事面
しにくい点(困ったこと)
- やはりヴァカンスの時期に当たると、面談したい相手がなかなかつかまりません。そんな時期に仕事をやろうと思っても進まないよ、と暗に言われているような 気分になります。密かに、「その通り」と頷いてしまう自分の弱さも良くわかり、ある意味「人間味のある」仕事のやり方なのかも。
しやすい点
- On とOff を切り替えて、期限内に結果を出してくる集中力に感心します。
- 論理を構成し、もっともらしいペーパーを書いてくる力もなかなか敵いません。
- また、契約社会でしっかりと文書に落とす面がありながら、人と人との信頼関係を重視した「血の通った」対応へのマインドを持ち続けていることも感心します。
生活面
しにくい点(困ったこと)
- 日本の3倍の手間がかかると覚悟していれば、郵便局、電話の手続き、駅や店のレジの行列が 苦痛でなくなります(苦笑)。学生時代、電話局が並存していた地方の郵便局で、日本向けのコレクトコールを2時間待たされていたことが「原体験」なので、 昨今の進歩は目覚しいと思います。それに最近は日本でも銀行のカウンターで結構待たされるので…。
- 物が良く壊れて修理に時間がかかることは、「諦め」の境地です。特に水回りは自分でカルキ取り、パッキンの交換作業をすることに慣れます。(日本ではまず考えられない)
- 着任時、前任者のケーブルテレビ契約の名義変更をして、すぐにサービスが開始されたのに感 動したのも束の間、2週間ほどしてわざわざ(前任者の)契約解除手続きで接続が切られ(突然テレビが映らなくなり)、技術者の派遣を依頼してそのことが判 明するまで3週間かかった、というのも今は笑い話です。こうした、組織内部でのコーディネーションが苦手な人達なのでしょう。
- 久しぶりのストにも「諦め」の境地です。ストが終わって正常に戻るまでの回復期間が読めずにダラダラと影響が残るのも、いかにも個人主義のフランス的な世界?それにしても、辛抱強く歩いて通勤、通学する人達に感動します。
- 最近(レーダーのおかげで)大人しくなった車の運転に比較して、二輪車の横暴な運転が目立ちます。こちらこそ、厳しく取り締まってほしい…。Velibの増殖で、狭い一方通行を逆行するのも止めてほしい。
良かったこと
- 機械を過信せずに、人間によるマニュアル処理で対応する余地を残していること。
- バスやメトロの車内で、弱い立場の人に席を譲る規範がしっかりとしていること。
- 待つことやボーッと時間を過ごす術を身につけられたこと。日本に戻っても、手頃な値段のコーヒー一杯で、ボーッとして気分を切り替えられる自分を再発見しました。
- いい加減は「良い加減」であると確信できたこと。融通の利く人間味のある社会に感謝します。
- 医師、看護婦のプロ意識が高く、安心して治療を受けられる気がします。わが子の幼少時、Necker 病院の迅速な処置に助けられました。これが今の日本だったら…。
- パリの郊外でもすぐに自然が豊富に残っていること。
- 地方色が豊かであること。(実は日本も地方色が豊かだと再発見できます)
- 古いものを大切にする心があること。
- 安い料金でメンテナンスの行き届いた高速道路や、全国どこでも標識が整備され、ドライブが楽しめる道路網に感心します。
- 日本に帰国して駐車には苦労しません。