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第二十九回:学校検尿のお話

日本で子供時代を過ごされた方は覚えていらっしゃると思いますが、日本では小学校に入ると毎年尿検査を行います。主な目的は慢性腎疾患の発見にあります。慢性腎疾患には色々な種類がありますが、IgA腎症と呼ばれる病気の頻度が一番高いです。IgA腎症には特効薬はありませんが早期発見して適切な治療を行えば、末期腎不全になることを予防する(あるいは遅らせる)ことができます。また尿糖をしらべることによって近年増加傾向にある小児の糖尿病の発見につながることもあります。

 

日本では40年以上の長い歴史がある学校検尿ですが、なぜかフランスの学校では義務化されておりません。現地校またはインターナショナルスクールに通うお子様がいらっしゃる方はかかりつけ医にお願いすれば検査してくれると思います。あるいは日本に一時帰国するときに行ってもよいでしょう。

 

検査にあたっての注意事項としてはまず早朝第一尿の採取です。思春期の子供は体位性蛋白尿(寝ている時は蛋白尿が出なくても起き上がって活動すると尿に蛋白が混じる)が出やすいので、朝一番の尿を採取してください。また前日は夕方以降激しい運動をしないほうがよいです。そして寝る前には必ず排尿してください。

 

また検査するときは発熱やその他急性疾患にかかっているときは避けたほうがよいです。さらにビタミンCを摂取すると検査法によっては潜血がわからなくなる(偽陰性)場合がありますのでこれも検査前には中止しておきましょう。

三村 佳弘 先生

三村 佳弘
アメリカンホスピタル
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